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大起証券株式週報
株式週報 |
2025/01/13(月) |
【日本株】 押し目買い優勢もボックス |
日経平均株価は、3万9,000円台前半から4万0,000円台前半で売買が交錯した。米長期金利上昇で米国株は上値の重い展開になったが、日本株は最近の取引レンジを踏襲する展開になっている。4万円台から一段高を打診するエネルギーを欠く一方、改めて大きく売り込んでいくような売買テーマは欠き、押し目は買い拾われている。結果的にボックス気味の相場展開から抜け出せていない。引き続き国内インフレ圧力が、株価を下支えしている。実質賃金はマイナス状態から抜け脱せず、さらに賃上げ圧力が強まるとの期待感が強い。インフレによる企業業績の伸びに対する期待感が、日経平均株価を下支えしている。ただし、米債券・株式相場がともに下落して海外投資家のリスク許容度は低下しており、日本株を物色するような動きは鈍かった。NISAの新年度枠で個人投資家の押し目買いニーズは強かった。 米国株や円相場との連動性が低下しており、ボックス気味の展開が維持されやすい。押し目での物色意欲は旺盛であり、4万円台確立を打診する展開が続く見通しだが、米国株の地合が不安定化しており、1月20日にトランプ米新大統領の就任式を控えて、大きくは動きづらい。3万8,000円台では物色妙味が認められるが、4万円台からさらに大きく上値を切り上げるのであれば、海外投資家が日本株を物色する動きが求められよう。基調としては押し目買い優勢の展開が続くが、ボックス相場が3ヵ月以上にわたって続いており、新たなトレンド形成には大きなエネルギーが求められる。 サイコロジカルは、前週の4勝8敗から5勝7敗に。14日RSIは48.49。 今週の予想レンジ 3万8,500〜4万0,400円 先週のレンジ 3万9,166〜4万0,288円 |
【米国株】 米金利鎮静化まで上値重い |
ダウ工業平均株価は、4万2,000ドル水準まで軟化する展開になった。米長期金利の上昇が止まらず、投資家のリスク選好性が後退している。米実体経済の底固さを示す経済指標の発表が続き、米金融当局者からも利下げに対して慎重な対応を求める声が相次いでいる。現状では利下げサイクルそのものは否定されていないが、実際に追加利下げに着手するタイミングが見えづらくなっている。しかも、1月20日にはトランプ次期大統領の就任式を控えており、債務膨張や高インフレのリスクも米長期金利を押し上げている。米長期金利は4.5%水準から4.7%台後半まで上昇している。金融やハイテクといった景気敏感株を中心に売り圧力の強さが目立った。 今週も米金利上昇の限界ラインを探ることになる。このまま米長期金利が5%の節目に近づくと、株式市場からの投機マネーの流出は避けられなくなる。少なくとも積極的にリスクテイクを進めることは難しい状況が続く。株価の下落そのもののが米金利上昇にブレーキをかけると、改めて実体経済の底固さが押し目買いを誘う見通し。マクロ経済環境からは株価の値崩れが求められる環境にはないが、金利環境が落ち着くまでは、このまま調整売りが進むリスクを抱えた状態が続く。1月15日に12月消費者物価指数の発表を控えていることがイベントリスクになり、さらに米金利上昇が促されるかに注目したい。また、来週1月20日にはトランプ新大統領の就任式を控えている、トランプ氏の発言などによっては、大きく揺れ動くリスクを抱える。 サイコロジカルは、前週の7勝5敗から5勝7敗に。14日RSIは32.68。 今週の予想レンジ 4万1,000〜4万2,000ドル 先週のレンジ 4万1,877〜4万3,115ドル |
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