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大起証券株式週報


株式週報
2024/03/18(月)
【日本株】 米金利動向をみながら
日経平均株価は、3万8,000円台中盤から後半で上値を抑えられる展開になった。円相場の急伸と連動して利食い売りが膨らんでいたが、円高一服後は押し目買いが下値を支える展開になった。米国株が明確な方向性を打ち出せなかったこともあり、持高調整が中心の展開になった。日本銀行のマイナス金利解除を巡るメディア各社の報道で調整売りが誘われる場面も見られたが、大きく値を崩すようなことはなかった。既に日本銀行がマイナス金利を解除することは既定路線になっており、株価に対する影響は限定された。


18〜19日に日本銀行金融政策会合、19〜20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。日本銀行はマイナス金利解除が既定路線だが、そこから更に大きく生み込んだ政策ガイダンスが示されることはないだろう。短期的な材料出尽くし感もあり株価に対する影響は限定される見通し。今後も日本銀行は緩和的な政策スタンスを維持する見通しにある。イベントリスクとして注意が必要なのは、FOMCの方になろう。今後の明確な政策ガイダンスは示されない見通しだが、昨年12月と比較して当局者の金利見通しに修正が行われるかが焦点になる。2024年に3回、25年に4回の利下げ見通しが維持されると、米長短金利が安定化し、株式市場に対する投機資金の流入が再開されよう。改めて過去最高値に迫る可能性もある。ただし、仮に当局者が利下げに慎重姿勢を急激に高め、米長短金利が上昇傾向を強めると、改めて調整売りを迫られることになる。


サイコロジカルは、前週の6勝6敗から4勝8敗に。14日RSIは53.91。


 今週の予想レンジ 3万8,000〜4万0,500円
   先週のレンジ 3万8,271〜3万9,241円
 
【米国株】 FOMC後の金利動向に依存
ダウ工業平均株価は3万9,000ドル水準で売買が交錯する展開になった。2月消費者物価指数と2月卸売物価指数で強めのインフレ圧力が再確認される中、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待が後退し、米長短金利は上昇した。このため、金利動向に敏感なハイテク株に関しては調整売りを進める動きが目立つ。NASDAQ総合指数はやや上値の重さが目立つ。一方で、株式相場全体でみると大きく値を崩していない。特に景気敏感株に対して破壊を入れる動きも強く、全体的に明確な方向性を打ち出せていない。19〜20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えたイベントリスクもあり、積極的な売買は見送られた。


今週は19〜20日にFOMCが開催される。政策調整は想定されておらず、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が明確な政策ガイダンスを示すこともない見通し。注目されるのは当局者の金利見通しであり、昨年12月時点の2024年3回、25年4回からの修正の有無が注目される。基本的には大きな調整は想定されていないが、仮に変更があるとすれば利下げ回数の引き下げになる。米金利上昇圧力が維持されている間は、調整リスクを抱える。ただし、金利上昇局面での大きな値崩れがみられなかったことで、FOMC通過後に金利環境が落ち着きを見せると、慎重に高値更新を窺う展開になろう。上昇トレンドにおける調整ニーズの有無を探る展開に留まる見通し。


サイコロジカルは、前週の6勝6敗から7勝5敗に。14日RSIは50.33。


 今週の予想レンジ 3万8,200〜3万9,200ドル
   先週のレンジ 3万8.483〜3万9,201ドル
 
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