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大起証券株式週報


株式週報
2024/10/21(月)
【日本株】 総選挙を控えて動きづらい
日経平均株価は、3万9,000円水準でやや上値の重い展開になった。連休明け15日の取引では4万円台に乗せたが、そこから更に上値を買い進むような動きは見られなかった。米国株は堅調に推移する一方、為替は円安気味に推移しており、日本株も上昇しやすい環境にあった。特に目立ったネガティブ材料は見当たらない状況にある。しかし、衆院の解散・総選挙で政治環境の不確実性が高まる中、短期筋の調整売りが優勢だった。世論調査では自民党・公明党の与党が過半数の議席を維持するか割り込むのか不透明な状態にあり、選挙結果次第では政策環境が大きく揺らぐリスクを抱えている。その際には、日本株の投資環境も大きく変わる可能性があり、持ち高調整が優先されている。


週末に衆院総選挙を控えて、今週は大きく仕掛けづらい。世論調査の結果なども見ながらの展開になるが、ぎりぎりまで浮動票の行方は読みづらく、一方的な展開にはなりづらい。米国では11月5日に大統領選を控えており、日米ともに政治リスクへの対応を迫られている。米国株が堅調地合を維持するのであれば、日本株のみが大きく値下がりすると値ごろ感が強まりやすく、基調としては押し目買い対応が基本になる。ただし、国内でも企業決算発表の本格化を控えており、前週に続いて持高調整が中心の展開になろう。円相場の値動きも鈍化する見通しであり、総選挙後にボラティリティの発生は先送りされる。


サイコロジカルは、前週の9勝3敗から8勝4敗に。14日RSIは53.49。


 今週の予想レンジ 3万8,000〜3万9,800円
   先週のレンジ 3万8,893〜4万0,257円
 
【米国株】 リスクオン環境が続く
ダウ工業平均株価は、4万3,000ドル台前半まで値上がりし、過去最高値を更新する展開になった。引き続き米実体経済の底固さに対する信頼感が強い。各種経済指標では、少なくとも当面のリセッション(景気後退)入りは想定されていない。雇用、個人消費、製造業など、広範囲にわたって景気の底固さが確認できる状況になっている。7〜9月期の決算シーズンに突入したが、総じて良好な企業業績環境が報告されていることもポジティブ。投資家のリスク選好性は依然として強く、過去最高値を更新する展開が維持されている。11月5日に米大統領選を控えているが、株式相場に対する影響は限定されている。大統領選の結果次第では政治環境が一気に不安定化するリスクを抱えているが、株式市場では目立ったリスク回避の動きが確認できない。


米大統領選まで2週間となり、突然に金融市場がア不安定化するリスクには注意が求められる時期になる。イベントリスクから様子見に転じる可能性もあろう。ただし、実体経済と企業業績環境は引き続き株高環境を支持している。イベントリスクを抱えながらも、このまま更に上値を切り上げるリスクが高めの状態にある。引き続き米経済指標や企業決算の発表内容を確認していく局面だが、4万3,000ドル台乗せたに対する過熱感は乏しく、4万4,000ドルまで上値抵抗は切り上がる。このまま買い優勢の展開を維持するか、大統領選前の持高調整が中心の展開に移行するかの目線になろう。


サイコロジカルは、前週の9勝3敗から8勝4敗に。14日RSIは67.99。


 今週の予想レンジ 4万2,700〜4万4,000ドル
   先週のレンジ 4万2,692〜4万3,325ドル
 
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