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大起証券株式週報
株式週報 |
2025/04/28(月) |
【日本株】 通商リスク緩和で底固い |
日経平均株価は、3万4,000円水準でサポートされ、3万5,000ドル台まで切り返す展開になった。米国株が安値修正の動きを見せたことが、日本株もサポートした。米中間の関税の応酬が一服し、両国の関係改善が進むとの期待感が、投資家のリスク選好性を高めた。この結果、米国株と同様に日本株についても押し目買い優勢の展開になった。実際に米中関係の改善が実現するのかは不透明感が強いが、安値修正の動きが優勢になっている。25日には日米財務相会合が開催されたが、特に通商リスクへの警戒感を高めていくような動きは見られなかった。協議内容の詳細は不明だが、円高・ドル安の目標レートの要求といったマーケットが警戒された対応は行われなかった模様だ。日米通商協議についても先行き不透明感が強いが、積極的に通商リスクを織り込んでいくような必要性はみられなかった。 米中通商環境の改善期待が維持されると、米国株連動で日本株も底固い展開になろう。実際に米中通商環境の改善が実現するのか不透明な環境で本格的な上昇打診は難しいが、短期目線では3万6,000ドル台を打診する可能性もあろう。引き続き米中両国の動向に注目したい。もっとも、今週から日本は大型連休入りする市場参加者が多く、中国も5月1日から労働節の連休になる。このため、活発な売買が行われる可能性は低く、売買見送りムードが強まる可能性には注意が必要。5月1日に日本銀行金融政策会合が開始されるが、政策変更は想定されていない。植田総裁は利上げの基本姿勢は維持する見通しだが、先行き不透明感から積極的な利上げ姿勢が示されることはないだろう。 サイコロジカルは、前週の6勝6敗から8勝4敗に。14日RSIは54.24。 今週の予想レンジ 3万5,000〜3万6,500円 先週のレンジ 3万4,109〜3万5,835円 |
【米国株】 米中関係改善期待で修正高 |
ダウ工業平均株価は、3万8,000ドル台を割り込んだ後、4万ドルの節目を回復する展開になった。トランプ米大統領の政策に対する不信感から、週前半は上値の重さが目立った。「米国売り」への懸念もあり、上値の重さが目立った。一方、週中盤以降は押し目を買い拾う動きが優勢になり、安値から2,000ドル幅の切り返しになっている。米中通商環境の改善期待が浮上したことが、投資家のリスク選好性を高めた。米中通商環境に大きな動きがみられた訳ではないが、米中対立が一服し、通商協議開始への期待感が強くなった。ベッセント米財務長官は、中国が対応すれば数ヵ月以内に通商協議を開始し、緊張を緩和させる合意が可能としている。トランプ米大統領も、米中対立をあおるような発言は止めている。「米国売り」の動きを警戒した一時的な対応の可能性もあるが、株価は底固さが目立った。 トランプ米大統領の通商政策に強く依存する。このまま米中間の緊張緩和を促すような動きが続くと、株価は底固く推移しやすい。トランプ大統領の発言によって地合が一瞬にして悪化する可能性も抱えているが、トランプ米政権から前向きなメッセージが発せられている間は、安値修正を進める展開が支持される。ただし、実際に米中間で直ちに何らかの合意が形成できるのかは不透明感が強い。また、各国に対して発動された相互関税、自動車関税なども早期解消が見込まれている訳ではない。米経済の減速圧力は避けられず、株価も底入れを確認したというよりは、短期修正高局面との評価になろう。4万1,000ドルを超えると、チャート主導の買いも膨らみやすくなる。 サイコロジカルは、前週の4勝8敗から7勝5敗に。14日RSIは48.04。 今週の予想レンジ 3万9,000〜4万1,500ドル 先週のレンジ 3万7,830〜4万0,376ドル |
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