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大起証券FX週報


ドル/円  ユーロ/円  豪ドル/円  エマージング通貨(南アランド/円・トルコリラ/円)

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ドル/円相場
2024/05/20(月)
【米ドル】 円とドルともに決め手難、次の売買テーマを模索
米ドル/円相場は、1ドル=156.75円まで上昇した後に153.57円まで急反落したが、155円台後半まで再び切り返す不安定な地合になった。イエレン米財務長官が為替介入に否定的な立場を繰り返し表明したこともあり、円買い介入が一服した後の押し目買いが優勢になっていた。しかし、4月米消費者物価指数が発表されると、改めて米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待を織り込む動きが強まり、米長短金利急低下からドルも急落した。9月にも初回利下げが行われるとの見方が優勢になった。もっとも、米金融当局者からは利下げに対して慎重な発言も相次いでおり、週末にかけては155円台を回復する展開になった。


ドルと円の双方ともに値動きが鈍化しやすい。FRBの利下げ観測強化を受けて、ドルの上値は圧迫される。一方で、9月利下げを確実なものにするには、まだ十分なデータが得られていないと評価されており、ドルが大きく値を崩すリスクは限定される。5月22日にはFOMC議事要旨が公表されるが、当局者の利下げに対する慎重姿勢は維持されよう。一方、円サイドは根強い売り圧力があるものの、160円に近づくと円買い介入に対する警戒感が強まろう。米国からは円買い介入を繰り返すことが強くけん制されているが、まだ円買い介入が終わっていないリスクも警戒される。結果的に、ドルと円の双方が決定打を欠くことで、乱高下はしやすいがトレンドが定まりづらい。次の売買テーマ模索の時間帯になろう。


サイコロジカルは、前週の7勝5敗から9勝3敗に。14日RSIは55.43。


今後1週間の予想レンジは、153.50〜157.50円。
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ユーロ/円相場
2024/05/21(火)
【ユーロ】  ユーロ圏景況感の改善、底固い展開に
ユーロ/円相場は、1ユーロ=167.32円まで下落した後、169円台後半まで切り返す展開になった。4月米消費者物価指数の発表後はドル/円相場が急落し、つれてユーロ/円相場も急落した。しかし、ドル/円相場の下げ一服後は押し目を買い拾われている。ユーロの独自材料としては、ユーロ圏の景況感改善はポジティブ。5月のZEW景況感指数は前月の43.9から47.0まで上昇している。ドイツに限定しても42.9から47.1まで大きく上昇した。1〜3月期国内総生産(GDP)改定値は前期比0.3%増で速報値から修正がなく、4月消費者物価指数は前年比2.4%上昇であり、こちらは前月から変わらなかった。欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測が強いことはネガティブだが、今後の利下げスケジュールについて踏み込んだ動きなどは見られなかった。


ECBに関しては、既に6月利下げは織り込み済になっており、マーケットの焦点は7月以降の利下げペースに移行している。このため、ECB当局者から何か踏み込んだ言及がみられ、年内3回の利下げ見通しが強化されると、上値は圧迫されやすい。ただし、当面はインフレや景気動向を見極めるスタンスが重視される見通しにあり、ECBの政策見通しを積極的に織り込むことは難しい。短期目線ではユーロ圏経済見通しの改善を受けてのユーロ高のフローが重視されており、23日の5月PMI、5月消費者信頼感指数などでユーロ圏経済が回復傾向を強めていることが確認された際に、若干の上振れリスクが想定される程度に留まろう。168〜169円水準を下値目途に、170〜171円水準までじり高の展開を想定したい。


サイコロジカルは、前週の8勝4敗から11勝1敗。14日RSIは64.45。


今後1週間の予想レンジは、168.50〜171.00円。
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豪ドル/円相場
2024/05/22(水)
【豪ドル】 資源高と円安環境で105円台を打診する
豪ドル/円相場は、1豪ドル=104円台前半まで値上がりする展開になった。4月米消費者物価指数を受けての米ドル/円の軟化を受けて一時102.77円まで下落したが、その後は押し目買い優勢の展開が続き、104円の節目を巡る攻防になっている。1〜3月期の賃金指数上昇率は前期比0.8%、前年比4.1%だが、予想を下回った。4月就業者数は前月は3.85万人増となったが、正規雇用は減少しており、労働需給の緩みが示されたと評価されている。豪中央銀行が追加利上げに踏み切る可能性は一段と低下している。ただし、中国政府が不動産市場に対する追加支援策を打ち出していることもあり、資源高環境と連動して豪ドル相場も底固さを見せている。また、米利下げ観測を背景とした米ドル安・豪ドル高の動きに加えて、米ドル/円相場の底固さも豪ドル/円相場を支援した。


豪金融政策については、当面の変更は想定されていない。追加利上げの可能性はほぼ消滅したが、初回利下げ時期は最短で12月頃になる見通し。そこに向けて雇用やインフレ指標の数値を見極めていくことになり、5月29日の4月消費者物価指数が注目されよう。ただし、現状では中国経済に対する信頼感回復、米ドル/円相場の底固さを背景に、豪ドル/円相場もじり高傾向が維持される見通し。まずは105円の節目回復から2013年4月高値105.43円を試す展開を想定したい。過熱感が強くなっていることには注意が必要。


サイコロジカルは、前週の8勝4敗から変わらず。14日RSIは71.32。


今後1週間の予想レンジは、103.00〜105.50円。
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エマージング通貨相場(南アランド/円・トルコリラ/円・メキシコペソ/円)
2024/05/23(木)
【南アランド】 高値更新で先高観を維持
南アフリカランドは、1ランド=8.662円まで上昇した後、8.5円台中盤まで上げ幅を削る展開になった。中国経済に対する信頼感の高まり、資源価格の堅調地合を受けて、新興国通貨が物色されやすい地合が続いている。4月消費者物価指数は前年同月比5.2%上昇となり、前月の5.3%から伸びが縮小した。ただし、これで直ちに早期利下げが必要といった議論にはなっていない。南アフリカ憲法裁判所は、ズマ前大統領に今月行われる総選挙への出馬資格がないとの判断を下した。1年以上の実刑判決を持つ者は国会議員の議席を持つことが憲法で否定された。ただし、特に政治的リスクを織り込むような動きは見られなかった。


5月30日に南アフリカ中央銀行の金融政策会合が開催されるが、総選挙の時期とあって政策変更は想定されていない。このままインフレ率の低下が進めば利下げのタイミングを探る局面になるが、まだ金利環境の急変は想定する必要性が乏しい。リスク投資の地合が大きく崩れることがなければ、政策金利8.25%の高金利通貨環境を背景に上値追いの展開が続こう。高値更新サイクルが続いているが、2022年6月の8.8119円が次のターゲットになる。


 今後1週間の予想レンジ 8.50〜8.70円/ランド
   過去1週間のレンジ 8.40〜8.66円/ランド
 
【トルコリラ】 金融政策据え置きも、じり高傾向が続く
トルコリラは、1リラ=4.8円台中盤までじり高の展開になった。特段の新規売買材料が見当たらない中、ドル/円相場がじり高の展開になっている動きと連動して、リラ/円相場も押し目買い優勢の展開になっている。大きな値動きにはならなかったが、底固さは維持している。引き続いトルコ金融政策のインフレ対応に対する信頼感が強く、安値修正のフェーズが維持されている。ユルマズ副大統領は、エルドアン大統領の後押しを背景に、強力な緊縮策を行う方針を打ち出している。


5月23日にトルコ中央銀行金融政策会合が開催されるが、政策金利は50.00%で据え置きの見通しになっている。インフレ再燃の兆候が見られるが、まだ政策対応は急がれない見通しにある。ただし、トルコ中央銀行はインフレリスクが緩和していかない場合には追加利上げに踏み切ることを示唆しており、適切なインフレ対応が行われるとの信頼感が損なわれないのであれば、緩やかな上昇地合が維持される見通し。トルコ中央銀行への信頼感回復の一点で、リラ相場はじり高の展開が続く見通し。4.9〜5.0円が次のターゲットになろう。


 今後1週間の予想レンジ  4.75〜4.95円/リラ
   過去1週間のレンジ  4.75〜4.87円/リラ
 
【メキシコペソ】 インフレ指標注意も、高金利通貨の買い
メキシコペソは、1ペソ=9.4円水準まで値上がりし、年初来高値を更新した。メキシコ経済環境は厳しい状態に変化は見られない。3月小売売上高は前月比1.7%減と大きく落ち込んでいる。メキシコ経済は減速傾向を強めており、景気要因だと利下げが急がれる環境にシフトしつつある。一方で、メキシコ中央銀行は依然としてインフレ圧力に対して高いレベルの警戒感を示しており、当面の高金利政策に対する信頼感の強さが、ペソ相場を下支えする構図が維持されている。


5月23日に5月前半の消費者物価指数が発表されるが、インフレ懸念を高めるような数値にはなりづらい。同日に1〜3月期国内総生産(GDP)が発表されるが、メキシコ経済に対する信頼感を高めるような内容にはなりづらい。このため、景況感の目線では下振れリスクが警戒されるが、ドル/円相場が大きく値を崩さないのであれば、政策金利で11.00%の高金利政策環境を背景に底固い展開が続く見通し。高値更新サイクルが維持されており、徐々に10円の節目を意識していく展開になる見通し。


 今後1週間の予想レンジ 9.35〜9.55円/ペソ
   過去1週間のレンジ 9.19〜9.45円/ペソ
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※ドル/円は月曜日、ユーロ/円は火曜日、豪ドル/円は水曜日、エマージング通貨は木曜日に更新予定。
休日の際は、更新をお休み致します。
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