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大起証券FX週報


ドル/円  ユーロ/円  豪ドル/円  エマージング通貨(南アランド/円・トルコリラ/円)

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ドル/円相場
2026/03/09(月)
【米ドル】 軍事紛争の間は底堅いが、円買い介入警戒も
米ドル/円相場は、1ドル=158円台中盤まで値上がりする展開になった。2月28日からイラン情勢が緊迫化しているが、為替市場ではドル高要因として作用している。一般的にリスクオフ環境ではドルと円がともに買われる傾向にあるが、今回は「有事のドル買い」が優勢であり、主要通貨に対してドルが全面高の展開になったことが、ドル/円相場も押し上げた。中長期的なドル離れの動きも指摘されているが、少なくとも現時点ではドルの安全性に対しては高い信頼感が存在することが窺える。また、今回は米国債買いによる米金利低下がみられなかったことも、ドル/円相場にはポジティブ。原油高によるインフレ懸念が米長期金利上昇を促し、一般的に地政学リスクの高まりでみられる米金利低下圧力は見送られている。1月23日以来の円安・ドル高水準とあって、日本当局の円買い介入への警戒感も蒸し返されているが、底堅さを維持した。


イラン情勢が注目を集めており、軍事衝突が続いた場合には、このまま「有事のドル買い」がドル/円相場を下支えする展開が続くと、ドル/円相場は159〜160円水準を試す可能性がある。ただし、160円に近づく展開になると、日本の財務省などから急激な円安をけん制する動きが強まる見通しであり、突発的な反落リスクに対しては高いレベルの注意が求められよう。円買い介入を示唆するような動きがみられると、一気に155円水準まで反落するリスクを抱えている。また、当然にイランの軍事紛争の終結期待が高まると、「有事のドル買い」の巻き戻しが始まるリスクにも注意が求められる。軍事紛争の継続中は押し目買い優勢の地合が想定されるが、一方的な相場展開に発展するリスクは限定される。150円台後半で売買が交錯する見通し。3月11日の2月米消費者物価指数がイベントリスクになる。


サイコロジカルは、前週の7勝5敗から8勝4敗に。14日RSIは64.25。


今後1週間の予想レンジは、156.00〜160.00円。
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ユーロ/円相場
2026/03/10(火)
【ユーロ】 地政学リスクの消化が進むと、底堅い展開に
ユーロ/円相場は、1ユーロ=182円水準でサポートされ、183円台前半まで小幅上昇する展開になった。イラン情勢の緊迫化で「有事のドル買い」が発生したことで、対ドルではユーロが急落した。原油相場の急伸を受けて、各国金融政策がタカ派にシフトするリスクが警戒され、欧州中央銀行(ECB)の政策にも不透明感が浮上している。しかし、政策見通しの修正余地としては、ECBよりも米連邦準備制度理事会(FRB)の方が大きいとみられ、ユーロ安・ドル高が優勢になった。一方、ユーロ/円相場に関しては、ドル/円相場との連動で底堅い展開になった。ただし、円安ではなくドル高主導の展開であり、大きな値動きには発展しなかった。ユーロ圏経済は、原油や天然ガス相場が高騰した影響を受けやすいことはネガティブ。


イラン情勢に強く左右されるが、トランプ米大統領は軍事作戦が「ほぼ完了した」との見方を示している。先行き不透明感は強いが、このまま戦闘状態が終息に向かうのであれば、地政学リスク織り込みのドル高は一方し、対ドルでのユーロ反発がユーロ/円相場も支援しよう。このまま182円水準でのサポートが維持されると、184〜185円水準が打診される見通しだ。ただし、欧州では引き続き金融機関のノンバンク融資を巡る懸念も強く、大きな値動きには発展しない見通し。地政学リスクが緩和すると、ドル/円相場の値上がりが一服しやすくなることもネガティブ。目先は大きなイベントは予定されておらず、底堅さを確認する動きが優先される見通し。


サイコロジカルは、前週の6勝6敗から変わらず。14日RSIは52.83。


今後1週間の予想レンジは、182.50〜184.50円。
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豪ドル/円相場
2026/03/11(水)
【豪ドル】 イラン情勢の織り込み一服、豪金利先高観で堅調
豪ドル/円相場は、1豪ドル=110円台で売買が交錯した後、113円台前半まで値上がりし、年初来高値を更新した。イラン情勢の先行き不透明感から売買が交錯していたが、米国のイランに対する攻撃が早期に終息するとの観測が強まると、上値追いの展開になった。イラン情勢は依然として先行き不透明感が強いが、原油相場が急落し、株価が反発するなど、有事対応には一服感がみられる。このまま投資家のリスク選好性が回復すると、資源国通貨は物色されやすい環境にある。「有事のドル買い」が一服したことで、対米ドルでも押し目買い優勢の展開になった。


3月17日に豪中央銀行金融政策会合が開催される。同会合での政策調整が合意される可能性は低いが、3月の原油高でインフレ圧力が上振れすると、5月にも改めて利上げが実施される可能性が高い。ブロック豪中央銀行総裁も3月3日の講演で、中東紛争で供給ショックが発生したか旺盛、既に高水準のインフレ環境にあるため、インフレ期待が高まるリスクへの対応で、追加利上げの必要性を積極的に議論するとしている。イラン情勢野先行き不透明感から追加利上げが強く示唆される可能性は低いが、豪金利先高が維持されると、豪ドル相場は押し目買い優勢の地合になりやすい。豪経済成長に対する懐疑的な見方も浮上していることには注意が必要だが、このままリスク投資の地合が安定すれば、豪金利観の豪ドル買い優勢の地合が想定される。14日RSIが70ポイントを大きく上回るなど、短期の過熱感が高まっていることには注意が必要。


サイコロジカルは、前週の9勝3敗から変わらず。14日RSIは76.09。


今後1週間の予想レンジは、111.50〜115.00円。
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エマージング通貨相場(南アランド/円・トルコリラ/円・メキシコペソ/円)
2026/03/12(木)
【南アランド】 イラン情勢の消化進めば、底堅い展開に
南アフリカランドは、1ランド=9.4〜9.8円水準で売買が交錯する展開になった。イラン情勢を見ながらの展開になっている。世界経済の減速懸念や金融市場の不安定化で、一時9.37円まで下落した。しかし、原油高と株安が一服した後は押し目買いが入り、9.7円台まで切り返す動きも見られた。専らイラン情勢のリスク評価から、新興国通貨に対する資金流入の有無が重視されている。10〜12月期国内総生産(GDP)は前年同期比0.8%増。前期の2.1%増から伸びが鈍化したことはネガティブ。


引き続きイラン情勢に強く左右される展開になる。イランのリスク軽減が進めば、新興国通貨も物色されやすくなる。一方、改めて原油高・株安などの投資環境に混乱がみられると、改めて新興国通貨売りの動きが広がりやすい。まだ原油や株価は不安定さが目立つが、トランプ米大統領はイランに対する攻撃の早期終結を示唆している。何らかの勝利宣言が行われて、原油相場・株価が落ちつきを取り戻せば、9.8〜9.9円水準まで切り返す見通し。3月18日に2月消費者物価指数が発表されることがイベントリスクになる。


 今後1週間の予想レンジ 9.40〜9.90円/ランド
   過去1週間のレンジ 9.37〜9.75円/ランド
 
【トルコリラ】 ドル/円との連動が続く、ボックス傾向に
トルコリラは、1リラ=3.6円水準まで値上がりする展開になった。引き続きドル/円相場と連動した展開が続いている。イラン情勢が緊迫化しているが、ドル/円相場に関しては一貫して押し目買い優勢の展開になっている。「有事のドル買い」が優勢の地合が続いているが、ドル/円相場の底堅さが続いていることが、ペソ/円相場を押し上げている。トルコ経済環境については、ほとんど材料視されていない。イラン情勢の緊迫化でトルコも軍事的な緊張感が高まっているが、ドル/円相場の値動きが最重要視されている。


原油高によるインフレ懸念でトルコ中央銀行の政策調整も難しくなる見通しだが、リラ/円相場に関してはドル/円相場との連動が続く見通し。既に円買い介入が警戒される水準に到達していることで大きく上振れするリスクは限定されるが、イラン情勢の緊張状態緩和までは底堅さを維持しよう。3.6円台では上げ一服となるも、ドル/円相場がボックス傾向を強めるのであれば、リラ/円相場も現行かかk宇水準で売買が交錯しよう。3月12日にトルコ金融政策会合が開催されるが、政策調整は見込まれていない。


 今後1週間の予想レンジ  3.55〜3.64円/リラ
   過去1週間のレンジ  3.55〜3.61円/リラ
 
【メキシコペソ】 イラン発のリスクオフ一服だと下値固める
メキシコペソは、1ペソ=8.8円台を割り込んだ後、8.9円台まで切り返す展開になった。イラン情勢の不安定化を受けて投資家のリスク選好性が後退する中、一時8.78円まで値下がりした。原油相場の急伸は産油国であるメキシコにポジティブだが、それ以上に世界経済の減速懸念、投資環境の不安定化が重視された。単純にリスク性の高い通貨としての売買が中心になり、「有事のドル買い」がペソの上値を圧迫した。2月消費者物価指数は前年同月比4.02%上昇となり、前月の3.79%上昇から伸びが加速した。メキシコ中央銀行は依然として追加利下げの可能性を探っていることが2月政策会合の議事要旨では確認去れている。しかし、今回のインフレ指標の上振れを受けて、次回の金融政策会合では、金利を据え置く可能性が高い。


イラン情勢に強く左右される。極端に不安定な地合だが、改めて原油相場が高値を更新するような動きが見送られると、徐々に下値を固める展開になろう。リスク投資の地合が安定すれば、9〜9.1円水準にレンジを切り上げる見通し。ただし、イラン情勢が更に緊迫化し、株安・原油高が加速した場合には、逆に直近安値にある8.8円水準を割り込むリスクを残している。


 今後1週間の予想レンジ 8.80〜9.20円/ペソ
   過去1週間のレンジ 8.78〜9.02円/ペソ
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※ドル/円は月曜日、ユーロ/円は火曜日、豪ドル/円は水曜日、エマージング通貨は木曜日に更新予定。
休日の際は、更新をお休み致します。
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