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大起産業FX週報


ドル/円  ユーロ/円  豪ドル/円  エマージング通貨(南アランド/円・トルコリラ/円)

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ドル/円相場
2021/09/27(月)
【米ドル】 米金利上昇続くと111円台も、FOMCタカ派評価の消化
米ドル/円相場は、1ドル=109.11円まで下落した後、110円台中盤まで切り返す展開になった。中国不動産大手・中国恒大集団の経営不安からリスクオフ化が進んだことが、ドル/円相場を109円台前半まで押し下げた。しかし、その後はリスクオフ圧力が早期に一服したことで、109円台割れは回避された。逆に9月21〜22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に米長短金利が上昇に転じたことで、110円台後半まで一気に切り返した。FOMCでは11月テーパリングの正式表明が強く示唆され、更にテーパリングの期間は来年半ばまでになる可能性が高いことも明らかにされた。また、当局者の金利予想で2022年末までの利上げ予想が半数に達し、従来よりも早期利上げを予想する当局者が増えていることがタカ派と評価され、米金利上昇圧力がドル/円相場を押し上げた。


FOMC後の米長短金利の上昇が更に続くか否かが焦点になる。テーパリングに関してはほぼ織り込みが終わっているが、当局者のインフレに対する警戒感が想定以上に強く、テーパリング終了から利上げ着手までの時間が従来想定されていたよりも短縮される可能性が浮上している。現段階で2022年の利上げを既定路線化することには違和感も強いが、米長期金利が1.5%の節目突破から1.6%水準を打診する動きを見せた際には、11円台での取引に移行しよう。今週は米金融当局者の発言が集中するため、ここでFOMC後の金利上昇圧力が支持されるのか、修正が入るのかが焦点になる。既に22年利上げはかなりの程度まで織り込みが進んでいるため、米長期金利も急伸対応が想定されている訳ではないが、短期目線ではやや上振れリスクの高い地合になる。当然に中国リスクの織り込み再開が見られれば、109円台まで軟化するリスクを抱えている。


サイコロジカルは、前週の6勝6敗から7勝5敗に。14日RSIは51.00。


今後1週間の予想レンジは、109.70〜111.50円。
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ユーロ/円相場
2021/09/21(火)
【ユーロ】 上値重いが小動きか、ドイツ総選挙待ち
ユーロ/円相場は、1ユーロ=128円台中盤まで軟化した。9月21〜22日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控える中、米長期金利上昇・ドル高が進んだことが、相対的にユーロを押し下げている。ユーロ/ドル相場の上値の重さが、ユーロ/円相場も圧迫している。欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は、経済見通しが改善するにつれて、ECBによる債券買い入れ規模の重要性は低下しているとの認識を示した。寧ろいつ終了させるのかが重要になっていると指摘しているが、それ以上に踏み込んだ発言は見られず、マーケットインパクトは限定された。7月鉱工業生産は前月比1.5%増(前月は0.1%減)、前年同月比7.7%増(同10.1%増)と一定の底固さを見せている。


まずは9月21〜22日のFOMCが注目される。ここで更に米金利上昇・ドル高が進めば、相対的にユーロの上値は圧迫され易くなる。ただ、既に年内のテーパリング着手は織り込みが終わっており、2023年に加えて今回から発表される24年についても利上げ見通しが示される可能性が高いが、足元の米金利水準引き上げを促すには、力不足だろう。ドル高・ユーロ安が加速するリスクは限定される。一方で、9月26日にドイツの総選挙を控えているが、メルケル首相の後任選びに大きな影響を及ぼすものの、混戦状態が続いている。選挙結果が判明するまでは、ユーロを積極的に買い進むことは難しいだろう。引き続き130円水準を上値抵抗に、戻り売り優勢の展開が想定される。チャート上では128円水準で値ごろ買いが入り易いが、同水準でのサポートに失敗すると、投げ売りが膨らむリスクがある。


サイコロジカルは、前週の9勝3敗から5勝7敗に。14日RSIは37.47。


今後1週間の予想レンジは、127.50〜129.50円。
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豪ドル/円相場
2021/09/22 (水)
【豪ドル】 中国リスクとパンデミックが上値圧迫
豪ドル/円相場は、1豪ドル=79円台前半まで下落する展開になった。中国経済の減速懸念を織り込み、売り優勢の展開になっている。原油相場は底固く推移しているが、中国で鉄鋼生産抑制の動きから鉄鉱石相場が急落しており、その動きと連動して豪ドル相場は上値を圧迫されている。また、8月新規雇用者数は前月比14.63万人減と、前月の0.31万人増から大きく下振れした。失業率は4.6%から4.5%まで低下しているが、パンデミックによる経済活動抑制の影響で、雇用は大きく損なわれたことが窺える。特にロックダウンの対象となった大都市で職探しが難しくなった模様だ。一方、21日に豪中央銀行理事会議事録(7日開催分)が公表されたが、現行の緩和姿勢を確認する内容に留まっており、豪ドル相場に対して大きな影響を及ぼすことはなかった。ただ、中国不動産大手・中国恒大の経営不安が浮上する中、中国リスクの高まりが更に豪ドル相場を下押しした。
目先は中国リスクが最大の焦点になる。中国恒大のデフォルトからパニック的なリスクオフ圧力に発展するか否かの見極めが要求される。ただ、何れにしてもマーケットのこの問題に対する評価は割れており、積極的にリスクを取ることは難しいだろう。リーマン・ショックなどに相当する大きな混乱が生じる可能性は低いとみらえるが、先行き不透明感の消化が進むまでは、豪ドル相場の上値の重さが残される見通し。また、新型コロナウイルスの新規感染者数も、ピークアウトの兆候は見られるが依然として高止まりしている。いずれにしても経済正常化には多くの時間が必要であり、上値の重さが残される見通し。80円の節目水準が上値抵抗になり、直近安値78円水準を意識した展開になる。


サイコロジカルは、前週の5勝7敗から2勝10敗に。14日RSIは39.09。


今後1週間の予想レンジは、78.20〜80.30円。
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エマージング通貨相場(南アランド/円・トルコリラ/円・メキシコペソ/円)
2021/09/23(木)
【南アランド】 中国リスクの見極め、金融政策は据え置きか
南アフリカランドは、1ランド=7.4円水準まで値下がりする展開になった。中国不動産大手の経営危機に対する警戒感から投資家のリスク選好性が後退したことで、新興国通貨に対しても売り圧力が強まった。先行き不透明感から投資家がリスク資産のポジションを圧縮しており、株価や資源価格と同様に、ランド相場の上値も圧迫された。しかも9月21〜22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けてドルが底固さを見せたことが、ランド安を加速させた。ただ、リスクオフ圧力が一服した後は押し目買いが入った。8月消費者物価指数は前年比4.9%上昇となり、前月の4.6%上昇から伸びが加速した。ただ、マーケットでは早期利上げには懐疑的な見方が強く、あまり材料視されなかった。


引き続き中国リスクに対しては敏感な地合が続く。足元ではリスクオフ圧力に一服感がみられるが、暫くは不安定な地合を想定しておく必要がある。9月23日に南アフリカ中央銀行金融政策会合が開催されるが、政策金利は3.50%で据え置き予想になっている。インフレ圧力が強くなっているが、当面はパンデミック後の景気支援が優先され易く、年内の政策変更は見込んでいない。南アフリカ経済のネガティブ材料には出尽くし感もあるが、株価が安定化の見極めへ。このまま株安が一服すると、徐々に下値を固める展開になる。


 今後1週間の予想レンジ 7.30〜7.60円/ランド
   過去1週間のレンジ 7.32〜7.60円/ランド
 
【トルコリラ】 早期利下げに対する警戒感が続く
トルコリラは、1リラ=12.6円台まで値下がりする展開になった。中国不動産大手の経営危機で投資家のリスク選好性が後退する中、他新興国通貨と同様にリラ相場も軟化している。また、トルコ金融政策に対する不信感も引き続き上値を圧迫している。エルドアン大統領はインフレ率を可能な限り早く低下させ、不合理な物価上昇を防ぐとしている。本来であればリラ相場に対してポジティブとも言えるが、マーケットでは早期利下げに踏み切ることを正当化する発言ではないかとの警戒感が強い。カブジェオール中央銀行総裁は、インフレ抑制に向けて既に政策は十分に引き締まっているとして、緩和的な政策スタンスへの変更を示唆しているのではないかとの警戒感が広がっている。


9月23日に金融政策会合が開催されるが、政策金利は19.00%で据え置き予想になっている。インフレ抑制のための引き締めスタンスを強く打ち出すとリラ買いが膨らむ可能性もあるが、逆に早期利上げを示唆する動きの方が警戒されている。米連邦公開市場委員会(FOMC)では11月のテーパリング着手が強く示唆されたこともあり、リラは上値の重い展開が続き易い。12.5円の節目を意識した展開になろう。


 今後1週間の予想レンジ 12.40〜12.80円/リラ
   過去1週間のレンジ 12.56〜12.97円/リラ
 
【メキシコペソ】 株安と原油高とのパワーバランス
メキシコペソは、1ペソ=5.4円台まで値下がりする展開になった。中国不動産大手の経営不安を背景に新興国通貨が全面安の展開になり、その流れの中でペソ相場も地合を悪化させた。投資家のリスク選好性が後退したことが嫌気されている。また、9月22〜23日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を挟んでドル高圧力が強まったことも嫌気されている。原油相場は底固く推移したが、原油高からの支援よりも、リスクオフからの上値圧迫の方が優勢だった。米国とメキシコとの国境でハイチ移民と米国境警備隊の対立が激化しているが、ペソ相場に対する影響は限定されている。


中国リスクの増幅中は下値不安を抱えることになり、暫くは不安定な値動きを想定しておく必要がある。一方で、原油相場を取り巻く環境は着実に改善しており、株価が安定化を見せると、改めて最近のボックス上限を打診する展開になろう。株安と原油高の綱引きが続き易い。9月28日8月失業率が発表されるが、特に目立った悪化は想定されていない。5.5円台へのコアレンジ切り上げが打診されるが、株価急落を警戒しながらの地合が続くことになる。


 今後1週間の予想レンジ 5.40〜5.55円/ペソ
   過去1週間のレンジ 5.41〜5.52円/ペソ
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※ドル/円は月曜日、ユーロ/円は火曜日、豪ドル/円は水曜日、エマージング通貨は木曜日に更新予定。
休日の際は、更新をお休み致します。
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