大起産業FX週報

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【ドル/円】 先行き不透明感から膠着気味に


●ドル/円相場は、79円台後半を中心に保ち合う展開になっている。ギリシャ政局の先行き不透明感から、リスク回避の文脈で円の持ち高を拡大する動きも見られるが、ドルは円以外の通貨に対しては強含んでいるため、ドル/円相場の値動きは限定されている。リスク投資環境は悪化するも、米株式相場が比較的底固く推移していることもあり、対円でのドル売り圧力は限定されている。

●ギリシャでは連立政権の樹立協議が続いているが、第2党となった急進左派連合(SYRIZA)は挙国一致内閣への参加に否定的な見方を示しており、連立政権の樹立が可能かが疑問視される状況にある。数字的には、他党との連動で政権樹立も可能であるが、その場合でも反緊縮財政派を政権内に取り組む必要があり、いずれにしても財政再建のペースが鈍化するリスクが高まっている。仮に再選挙となれば、反緊縮財政派が一段と議席数を伸ばすとの調査結果もあり、いずれにしてもギリシャの債務問題が深刻化していることは否めない。ギリシャのデフォルト(債務不履行)やユーロ離脱リスクが払拭できない中、円買い圧力の巻き戻しを想定することは難しい。

●米国債市場では米金利の低下圧力が一段と強くなっており、日米の金利環境からもドルの本格上昇を想定することは難しい。JPモルガン・チェースがデリバティブ取引での巨額損失を発表するなど、リスク投資環境は先行き不透明感を増している。実体経済に目を向けても、各種経済指標は強弱まちまちの状況にあり、こちらも先行き不透明感が強い。このまま欧州の政局を巡る混乱状況が続くことを前提にすれば、膠着気味ながらも、ドル売り・円買い圧力は継続する可能性が高いだろう。

●今後1週間の予想レンジは、78.75〜81.00円。



【2012/05/14 大起産業(株)情報調査室室長 小菅 努(BlogTwitter)】