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| Daiki Forex Report Weekly |
| 根拠なき楽観論が市場を覆う |
<ドル、全面高の展開に>
ドル/円相場は、110円水準まで値位置を切り上げる展開。投機マネーがリスクマーケットへの回帰を進める中、リスク投資の起点であるドルも買われ易い地合となっている。5日には米連邦公開市場委員会(FOMC)、7日には欧州中央銀行(ECB)理事会といったイベントもあったが、主要通貨に対するドル高基調を転換させるには至っていない。マーケットは強引にドル買い材料を探している印象も否めないが、投機マネーの流れが完全に変わったとの見方も強まりつつある。
<FOMCにサプライズなし>
5日開催のFOMCではフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標が2.00%で据え置かれたが、これは市場コンセンサスと一致しており、マーケットでは特に目立った反応は見られなかった。声明文では、「インフレ見通しに対する不透明感は依然として高い」と一定の警戒感が示されたが、「今年と来年にかけて減速すると予想している」と、今後のインフレ圧力緩和見通しが維持されていることで、ドル高の流れを金利面から是正する動きは見られなかった。
<トリシェECB総裁は景気下振れリスクを指摘>
一方、ECBも政策金利の変更を見送ったが、トリシェ総裁が理事会後の記者会見で景気の下振れリスクについて言及したことで、マーケットはユーロ売り(ドル買い)で反応した。同総裁は、物価の上振れリスクにも強い警戒感を示しており、寧ろ金利面からドル安・ユーロ高が促されても違和感はなかったが、現在の為替市場ではドル売り材料を強引に探す展開が続いており、インフレに対する強い警戒感を示したことは余り材料視されなかった。
<信用不安は続くが>
米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)が4-6月期決算を発表したが、純損益は23億ドルの赤字となり、これで4四半期連続の赤字計上となった。米政府は相次ぐ救済案を発表しているが、住宅不況が続いていることで、業績回復の目処が立たない状態が続いている。マーケットはこうしたドル売り材料を殆ど無視しているが、サブプライム問題の長期化を示唆する動きであり、信用収縮懸念は強い。いずれはこうした信用市場の混乱状況が再注目され、ドル安トレンドへの回帰が促されることになるだろう。足元のドル高は明らかな行き過ぎと考えている。市場心理が極度にドルに対して強気に傾いていることで、短期的にはドル買い・円売り優勢の展開が続くのをメインシナリオとせざるを得ないが、金利・マクロ経済環境などからはドル安のメガトレンドが崩れることはないとみている。根拠なき楽観的な見方がドル買戻しを促しているが、これでドル相場がボトムを形成したとの見方までには賛同できない。 |
| 【2008.08.11 大起産業(株)調査研究室 小菅 努(Blog)】 |
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